確固たる理念のもと 関わる全ての「安全」にこだわる
会社概要
- 会社名
- セイワエレベーター株式会社
- 代表者名
- 江戸谷 誠
- 所在地
- 千葉県船橋市藤原1-8-29 1F
- 創業
- 平成23年 1月
理念は、「全てのエレベーターの、当たり前の安全に挑戦する」こと
Q:初めに、事業概要についてお聞きします。
当社は、乗用エレベーター、昇降機の保守管理およびリニューアル事業を行っています。乗用エレベーターは商業施設、マンション、ビルなどで利用される一般的なものなので、目にする機会は多いかと思います。昇降機は個人宅や公共施設などで使用されるもののほか、小荷物や商品などの運搬目的で使用する小荷物専用昇降機があります。工場、ホテル、飲食店、病院などで利用されるケースが多いタイプです。当社の強みは、メーカー系企業ではありませんので、全メーカー、全設備の対応が可能であること。同一建物内にある複数メーカーのエレベーター、昇降機の保守も管理させていただいております。
Q:どのような企業理念を掲げているのでしょうか。
「全てのエレベーターの、当たり前の安全に挑戦する」という理念を掲げて、日々の業務に邁進しております。一般的な乗用エレベーターの場合は安全に運用されているケースが多いものの、昇降機のうち専用昇降機、簡易リフト、ホームエレベーターなどに関してはその安全が必ずしも確保されているとは言い難い状況です。また数十年前に設置した工場内の昇降機のなかには、危険性の高い状態で利用が継続されているケースも散見されます。昨今エレベーターの安全に係る技術基準の見直しが行われ、法令が改正されました。こうした潮流にあわせる形で、エレベーターのオーナー様から現行規制に即した提案を求められる機会が増加。また企業内コンプライアンスが厳しくなる状況下において、工場内に装備されるエレベーターのリニューアル提案を求められることも増えてまいりました。
Q:理念について、詳しく教えてください。
このスローガンを企業理念として据えたのは、一昨年ほど前のこと。2011年の開業以来、開業前の思いとは裏腹に、赤字経営を回避するために売上や利益を優先した事業運営に傾くように。そんな自分を客観視するときは気持ちが塞いだり、自分に対して苛立ちを覚えたりすることもありました。そうしたなかで生じたのが、社員や業務関係者の人命に関わる事故や、社員の仕事に対するモチベーション低下など。経営者として「当たり前の安全」に対する意識づけを徹底できていなかったこと、社員に自分のもやもやした感情を伝えてしまったこと、自分の在り方などを深く反省しました。一昨年前のこと。行き詰まりを覚えていたなかで、ある方との出会いが。その方との出会いがきっかけで私の心に内在していた気持ちを整理することができ、このスローガンが紡ぎ出されました。私がこれまでの方針を改善したことによって、社員の業務に対する意識も変わり、社員自らが自分自身の持っているポテンシャルを最大限に発揮してくれるようになりました。この経験をとおして、「利益だけを追求していると、いつの日か経営面に歪みが生じる」ことを身をもって実感いたしました。
特徴の一つは、社員教育に注力していること
Q:職場環境についてお伺いします。
当社は役員2名、従業員7名の会社です。20代、30代を中心に60代のベテランまで、幅広い年齢層のメンバーから構成されています。大きな企業では味わいにくいフラットな関係のなか、互いに切磋琢磨しながら技術研鑽に励むことができる環境です。千葉県内のお客様のほか、都内や神奈川県内のエレベーター会社と連携を図り対応するケースもございます。一昨年前、当社は経営の舵を方向転換しました。新たな方向性に共感いただける企業様との協業も進めながら、さらなる事業拡大を目指してまいります。理念に記した「全てのエレベーターの当たり前の安全」の対象はエレベーター運行だけではなく、エレベーター業務に携わる当社社員、関係者各位にも向けられています。和やかな職場環境を大切にしつつ、当社の軸となる「安全」に対して、今後も引き続き厳しく対峙しそれを遵守する姿勢を周囲に浸透させたいと思っています。
Q:アピールポイントや特徴について教えてください。
2年前から新卒採用を開始。若い方のなかには、エレベーター保守業務に関する知見のない方もいらっしゃいます。普段使用しているエレベーターを安心安全に利用するためには、その日常を支える人がいること。そしてその人材は社会貢献に寄与する特殊技能を有する技術者であること、当社がその人材を育成する企業であることなどをお知らせしています。当社の特徴の一つは、人材教育に注力していること。現場で業務を経験しながら育成する方法のほか、月1回「保守会議」という座学の講習会を開催。視覚に訴える資料で知識を習得したり、同僚と意見交換ができたりするので、業界に身を置いて日が浅い従業員からも好評です。現場作業者には社会経済との関わりが薄くなる傾向がありますので、専門家を社内に招いてマネーリテラシーを養う講習会を実施したり、外部研修への参加を促進したりしています。
Q:エレベーター業界および貴社の魅力は、どこにあるとお考えですか。
エレベーターや昇降機はいつまでも絶えないという意味から、エレベーター業界の最大の魅力は「安定性」と言えます。この業界で扱う設備は、多岐に渡ります。例えば人が乗る乗用エレベーターのほかに、給食の運搬や工場内で利用さえる専用昇降機など。当社は、乗用エレベーターと専用昇降機、両設備の運用・保守管理を行っています。企業様のなかには、専用昇降機に特化して業務を遂行しているところも。複数の設備のなかで、最高レベルの安全基準が求められるのは人命を預かる「乗用エレベーター」。当社が参画するいかなる業務においても、その安全基準は乗用のレベルで遂行しています。この点において当社は、お客様に最大の価値を提供できていると自負しております。
社員の声が届きやすい職場環境
Q:やりがいを感じるのはどのような時ですか。
社員が自分の仕事領域を限定することなく、新たな分野にチャレンジしている姿を目にすると嬉しく感じます。会社の方向性を変更してからは、社内の雰囲気も一変。これまでは与えられた業務のみに従事していた社員から、「社長、大変ですよね。これは僕がやりますよ」と言ってもらうことも。20代社員が外部講習に参加したときのこと。終了後、担当講師から私あてに連絡が入りました。「御社には、いい社員さんがいらっしゃいますね」という御言葉をいただくことに。講習会場で当社の社員は講師に向けて、「今の社長がいる限り、僕は頑張ってついてきます」と言ってくれたということでした。この社員をはじめ各スタッフが自分の力を存分に発揮してくれるおかげで、業績はどんどんアップしています。私が掲げた新たなスローガンは間違っていなかったと感じると同時に、社員の期待に応えるためにさらなる成長を目指したいと思っています。
Q:社員とコミュニケーションをとる際に大切にしていることを教えてください。
朝および社員が出先から戻った際に、声掛けを行うよう心がけています。社員が浮かない表情をしている時に話しかけると、何かしらの伝えたいことや聞いてほしいことを抱えているケースが多いですね。当社の職場には、社員が社長に何でも話しやすい、社員の声が届きやすい雰囲気があるように感じます。不定期ではありますが、飲み会や食事会も実施。今後も、社員の思いをできるだけ丁寧に拾い上げていきたいと思っています。